感じる、春の読書講座
4月2日(火)と3日(水)に「名文に浸る読書講座」を開催しました。
小学4年生、5年生、6年生ら二日間で延べ40人の小学生が参加した読書講座は大いに盛り上がりました。
さて、この講座で扱った題材は3つ。どれも硬質で難解なもの。夏目漱石の苦悩と悟り、向田邦子が感じた愛情、福沢諭吉の教育論。どれもが小学生の教科書で扱われるレベルではありません。予習として読もうとしてくれた子も何人かいたようでしたが、チンプンカンプンだったようです。
ですが、ここが読書講座のマジックです。細かなディテールはさておき、筆者が述べたいことを小学生達でも理解できてしまうから不思議です。
読書講座を指導していていつも思うのですが、超一流の名文が持つ魅力は計り知れません。小学生が理解できるかどうかの領域ではなく、そこを超越した魅力が存在しています。私がよく言う「佇まい」です。言うなれば「考えるな、感じろ」の世界観です。
国語というものは、問題の解き方を身につけるよりも、文章を理解する方が重要です。それを続けていけば、その人の血となり肉となっていきます。そしてそれが「佇まい」になっていきます。
テストで点数を取ることを考えると即効性に欠ける方法ですが、長い目で見たときに、揺るぎない国語力の土台が出来上がります。受験日までに時間がある今だからこそ文章を感じる体験をお子さんには積ませたいですね。
<追記>
講座終了後に読書講座で扱った文章の人気投票をした結果に驚きました。なんと、もっとも難解だった「夏目漱石」だったのです(≧◇≦)
私の理解を超えている結果でした。
2019/04/09 Category | blog