脈絡のない話をしたら要注意
小中高生と話をしていると、突然、話題と関係ない話を始める子がいます。その話は大概、見聞きしたことであり自分自身の体験談ではありません。当然そこには自分の意見はなく事実のみを伝えてきます。
どうやら読書習慣がないお子さんに多いコミュニケーションのようです。コミュニケーション論を専門にする齋藤孝さんの新書「読書力」を読んで合点がいきました。
読書感想文の書き方には王道の三段落があります。
①本文引用
②似た話
③感想
これらを一度に書かせると慣れていない子は鉛筆が進まないのでひと段落ずつ分けて順に書かせます。すると、30分もあれば完成させられます。しかし、読書習慣が欠如している子は30分では出来上がりません。よく文章を見ると「脈絡」を作ることができず出来上がらないようです。
齋藤孝さんは本書の中で、脈絡ある話ができるようにるには、会話を受け止め、応答する力が必要不可欠、要するに「要約力」「論理力」だと説いています。そのためには「語彙」を増やすことを提案しています。
やはり根元は語彙力です。まずは身につけるために読書習慣を作るべきでしょう。
”三年間で、文庫百冊、新書五十冊”
本書で提案されられている読書ラインを親も子も目指しましょう。コロナ禍で日本の教育方針が定まらない中、学校任せにしていると教育格差は広がる一方です。すでに自分で学力を身につける時代です。私は本書を読み、この読書ラインが新しい時代を生き抜いていく知恵を授けてくれるように思えてなりません。
2020/07/24 Category | blog