国語力を身に付けるには”客観力”が必要だ
線をトレースするように文章を辿る小中学生がいます。問いの答えに該当しそうな言葉を探し出しているのです。そこに読む行為はありません。
「読む」とは、自らが主体的になって行うことです。本を開いて座っているだけでは何も得られません。自ら行動を起こしてこそ「読む」行為になります。
「読書体験が乏しい人は主観的だ」とよく言われます。語彙が少ないため、狭い範囲の中だけで物事を見たり思考したり判断することになるからでしょう。人は語彙力が乏しいとどうしても主観的になりがちです。
一方、読書体験が豊富な人は客観的だと言われます。語彙が豊富なため、広い範囲で物事を捉え思考し判断することができるからでしょう。人は語彙力があると客観的になれるのです。
国語の読解問題は、主観的になると問いには答えられません。客観的になるべきです。そもそも主観的な問いなどほとんどありません。いわば国語は客観力が求められる教科と心得た方がいいでしょう。
だから受験勉強において読書体験の量がとても重要になってきます。
繰り返しますが、主観的な思考のまま問題を解いても文章をトレースするだけです。ここを改めなければ点数アップは望めません。国語力を身に付けたいならば、読書体験を積むことです。ここは軽んじては静大附属浜松中も浜松西高中等部も中学受験は合格できません。
読書を通して、語彙を増やし、客観的な思考を身につけていくことで、作文や読解、記述などの国語力を向上させることが王道です。受験生は読書と受験勉強を並行して、他の学年はたっぷりと読書に時間を注いでもらいたいです。
2020/08/18 Category | blog