浜松北高受験は、内申点勝負。でも、それは現中3受験生まで。


令和2年度の静岡県公立高校入試問題がカンタンだったという話は、これまでにもブログでお伝えしてきていますが、県教委が公表した資料によると過去五年間でもっとも平均点が高い年だったそうです。



全国と比べると静岡県の高校入試問題はとても平易です。特に国語と英語。



両教科とも長文は全国比で半分ほどの長さにとどまり、英語については文章内容が平易です。全国の入試が「社会の課題」を問題にしているのに対して、静岡県では「部活や音楽発表会」と日常的。数学は出題がパターン化しているため攻略しやすく、理科や社会も頻出問題中心の出題傾向で対策しやすい問題です。



ゆえに静岡の高校入試は頭の良さではなく、暗記力や要領の良さで決まる現象が起きやすいと感じます。地域一番校と言われている浜松北高受験ですら学力で合否は決まらない様子。なぜなら受験生のみんなが入試問題で得点できてしまうため、差がつきにくいからです。この傾向はいかがなものかと思います。他府県の入試はもっと文章が長く、難解で、資料やグラフを多用した”考えさせる問題”が多い中で、静岡県の公立高校入試とは何のために存在しているのか考えさせられます。





それでは、何で合格が決まるかと言えば「内申点」です。静岡は内申点ファーストの入試システムだから当たり前なのですが、学力検査の問題がここまでカンタンになると高い内申点を有している受験生がより有利になり、内申点ファーストの傾向は顕著になります。



また地域による「内申点の格差」「内申点の高騰」もこの傾向に拍車をかけているようです。



「浜松北高は当日の学力勝負で決まる」とよく言われますが、もはやこれは昔のこと。簡単な入試問題が続いている昨今、さらに言えばこの二年間は”難解な他府県との差が広がった入試問題”なのだから、もはやこの言い方は的を得ません。この二年間は高い学力を有していた受験生が様々な高校に散っているようです。



令和3年度の入試傾向も大きく変わることはないと思われます。それは現行教科書の最後の年だからです。





現中3受験生は、志望校合格のためにまず内申点をきちんと獲得することが大事です。定期テストをはじめ、授業態度や提出物にきちんと取り組んで内申点の獲得に全力を注ぎ志望校合格を目指しましょう。



考えるべきは現中2からです。来年度は教科書の大改訂が行われます。「読解」や「社会の課題解決」へと従来の教科書と内容が大きく変化します。今までのような暗記や要領の良さでは通じなくなることが予想されます。勉強の概念を変えた方が良さそうです。



考える力が問われる入試は、令和4年度から始まることでしょう。「人材育成」「地域創生」へと繋がる公立高校入試を期待します。これこそ公立高校入試が存在する意義だと私は思います。








2020/10/06 Category | blog 



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