中学生に「数学ガール」を
数学の問題ばかり解いていると、答えを求めることに焦点を合わせてしまいます。これは、いた仕方ないことではありますが、この焦点を「美しさ」に合わせてみると、関数の問題がアートに見えてしまうから不思議です。この感性が、豊富な解法を閃かせ、数学の本質を掴ませてしまうのでしょうね。問題集を解き続けているだけでは決して身につけられない感性、是非とも中学生には習得させたいです。
高校数学をストーリー仕立てで解説する人気書籍「数学ガール」。わかりやすさが人気のようです。そのエントリーモデルとなる中高生向き「数学ガールの秘密ノート」が今夏発売されました。すぐに解法を求める学生には、本書の内容はまどろっこしくイライラさせられるかもしれませんが、この数学の本質に迫る視点がどれだけ数学の問題をラク(楽)に解けるようにしてくれることか。つまり、一見遠回りになるようで近道になるということです。たとえば、本書に出てくる「恒等式と図形の関係」や「接点」などは、なるほどと思わせるものがあり、受験生にとって必要な視点です。
数式とグラフ、そして図形へとつなげられる感性はまさにアート。数学の世界を現実の世界へとつなげられたときに、数学が必要な理由に気付かせてもらえます。中学生達に、今勉強している数学を実社会や自分の将来像に結びつけられるお手伝いをするのも塾の仕事。この本で学んだことを授業に活かしていこうと思います。
2013/09/25 Category | blog