【令和4年度】静岡県公立高校入試 問題を解いて思うこと
令和4年度の静岡県公立高校入試問題をすべて解き終わりました。
私が今年度の注目した点は次の3つです。
<注目する点>
①公立高校入試改革
②大学入試改革との整合性
③読解系問題へのシフト
今年度は高校入試改革が最も期待されていた年でした。なぜなら、他府県はすでに高校入試改革がなされ、静岡はされていなかったからです。そして今年、二回目を迎えた大学入試共通テストと高校入試問題の整合性も注目。さらに、二ヶ月前に実施された県立の浜松西高中等部の適性検査問題が、読解問題へと大胆にシフトを入れ替えてきたこと。令和4年度の静岡県公立高校入試問題は変わり目と捉えられていました。
気になりますね。
どうなったでしょうか?
各教科ごと、解き終えたタイミングで Twitter「塾長古橋」 に感想を投稿したので詳細はそちらを読んでいただくとして、このブログでは総評をお伝えします。
総評は「変化なし」。
例年通りの静岡の公立入試問題でした。過去問を繰り返し解いてパターンに慣れていれば、慌てることもなく入試問題を進められたと思います。過去問をしっかりと練習した受験生は点数が取れたことでしょう。だから進学校を目指した受験生にはカンタンに感じたはずです。従来通りの入試問題でした。
しかし、今回の入試問題を社会情勢と重ね合わせてみると落ち着いていられません。従来通りの入試ということは、知識系の設問が多く、出題形式も変わらないため予定調和的な入試だったということです。しかし(現代)社会を見渡すと、予定調和的なことを探すことが大変。今、私たちは答えのない時代を生きています。答えありきの時代は、みんな同じことをすればよかった上昇経済の時です。自分のアタマで考えてトライ・アンド・エラーを繰り返しながら生きていかなければなりません。そのことを反映したのが大学入試改革であり、読解問題へのシフトなのです。小6受験生が挑む浜松西高中等部の適性検査問題の方が文章を読んで考えることが多く、資料、グラフなどいくつも絡み実社会のよう。解きがいがありました。
<結果>
①公立高校入試改革 → なし
②大学入試改革との整合性 → なし
③読解系問題へのシフト → なし
時代が求めているのは与えられた情報から何を得てどのように活用するかです。中学生たちの将来を見据えて、予定調和的な入試問題ではなく、実社会に即した入試問題へシフトすることを希望します。実用性ある入試問題を中学生に提供し目指してもらうことで、人材育成と地域活性化を図りたいところ。このままでは公立離れが加速してしまいそう。来年度の入試問題に期待。
2022/03/05 Category | blog