「心理的安全性」が学習と成長をもたらす


静大附属浜松中や浜松西高中等部に合格していく家庭に、共通していることがあります。25年間も受験指導しているとその特徴に時代の変遷こそありますが、変わらぬ共通項があることに気付かされます。それは何だと思いますか?





それは ”心理的安全性” です。





心理的安全性の提唱者エドモンドソン教授によると、心理的安全性は「チームにおいて、他のメンバーが自分が発言することを恥じたり、拒絶したり、罰をあたえるようなことをしないという確信をもっている状態であり、チームは対人リスクをとるのに 安全な場所であるとの信念がメンバー 間で共有された状態」と定義されています。





ここの「チーム」を「親子関係」に言い換えてみましょう。





「親子関係において、親が子が発言することを恥じたり、拒絶したり、罰をあたえるようなことをしないという確信をもっている状態であり、親子関係は対人リスクをとるのに安全な場所であるとの信念が親子間で共有された状態」つまり、子が親に対して安心して発言でき安心していられる関係が築けていると、子の学習と成長をもたらすということです。皆さんはいかがですか?





塾で面談をする際に、親子関係がどうしても見て取れてしまいます。親の前で子が安心感を漂わせているかどうかがそれです。静大附属浜松中や浜松西高中等部に合格していく多くの家庭には、親子関係に安心感があります。反対に、お子さんに対して否定語や3Dの法則(でも・だって、だけど)を使い、不信感を抱いている家庭も見てきました。そんな状態では、お子さんは萎縮してしまいますよね。これが常態化すると、努力することを諦めたり、ストレス過多で身体や精神に異常を来たしたりするお子さんも今まで見てきました。





そこで、





心理的安全性を親子関係の中に構築してみませんか?





まずは、お子さんの話を親身になって聞いてあげることです。これだけでもお子さんは安心感を得られるはずです。これが一回できたら、二回。二回できたら三回と回数を増やしていきましょう。





今は変化が早いVUCAの時代。VUCAの時代を生き抜いていくためには、親が一つの固定観念だけでお子さんの学習・成長を捉え続けるのには無理があります(特に親の執拗な成果主義)。それよりも、もっと効率良くお子さんの学力を伸ばしてあげられる方法があります。今は「学習と成長について」を常に再定義する親の方が成果を上げやすい時代です。





そのためにも安心して発言ができる親子関係が必要です。だからこそ親が率先して心理的安全性を親子関係に構築することが良いでしょう。詳しくは本書「恐れのない組織」をお読みください。私が授業作りの基本にしている一冊でもあります。たくさんの気づきがあるはずです。











私も授業作りや生徒たちとの信頼関係構築において、心理的安全性を創り出す工夫をしています。来月は、コーチングのプロから心理的安全性のレッスンを受ける予定です。私自身が固定観念を作り出さないように将来を担う子どもたちのために「学習と成長について再定義」し続けていきますね。








2022/05/06 Category | blog 



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