頭脳明晰だが、就職できない
有名大学なのに就職ができない。
これは日本中の大学が抱える問題だそうです。特に工学部はその傾向が顕著です。頭は良いが、人とコミュニケーションを交わせないのが一因とのこと。コミュ障(コミュニケーション障害の略)とボキャ貧(ボキャブラリーが貧困の略)という今の大学生を皮肉る言葉もあります。どんな仕事でも人と会話することが求められるから、コミュ障とボキャ貧では知識も頭脳も学歴も意味をなしませんね。就職に弱い大学は人気が落ちる(生徒が減る)から、このことは大学にとって死活問題です。というよりもその大学生にとって、この後の人生を生き抜くのは困難になることは想像に難くないです。
そこで、これではいけないと立ち上がった大学がありました。東京工業大学。お笑いのパックンマックンのパトリック・ハーラン氏(パックン)を迎えて「話術」についての講義を始めたのです。これが秀逸な講義内容。その様子を書籍化した本が話題になりました。一時期書店(リアルでもネットでも)で手に入らず、私も発売から二ヶ月後にようやく手にすることができたという人気振り。内容は期待を裏切りませんでした。是非ご一読を。
そもそも話術を大学生になってから磨くことは遅すぎます。それでは高校なのか?高校は大学受験に向けた勉強をしなければなりませんから、このときではなさそうです。中学生は?もうこのときにすでに思考はクセがついています。となると、小学生のときだと思います。本を読むこと、人の目を見て挨拶すること、いろいろな大人と会話すること、場数をこなしていきながら、これらのことを身につけていきたいですね。すると、将来、勉強して鍛えた頭脳が個性とともに活かされます。きっと社会で評価され活躍する人材になるでしょうね。
ツカむ!話術
著者:パトリック・ハーラン
出版社:角川oneテーマ21
2014/07/16 Category | blog