美点凝視で子どもに自信をつけたあるお母さんの話
以前、こんな生徒がいました。小学6年生のA君です。彼は来年の中学受験に向けて日々頑張っていました。しかし、国語の物語文が苦手で、できないと落ち込んでしまうことがありました。特に登場人物の気持ちを読み取る問題を見ると、本文に書いていないからどう読み取ればいいのか、いくら考えてもわからないと思っていたようです。
ある日、A君のお母さんから相談を受けました。「Aは物語文がわからないと、言っているんです。親としてどう声をかけたらいいでしょうか?」とのことでした。そこで、A君の授業の様子をお母さんに伝えました。
確かにA君は入塾当初、自分の意見に自信がなく、全然答えられませんでした。しかし、「間違ってもいいから自分の意見を言ってごらん」と何度も伝えたところ、今では自分の意見を言えるようにまで成長してきているとお母さんに伝えました。不安な気持ちでいっぱいだったお母さんも、その話を聞いてほっとしたようでした。「私が心配しすぎるのは良くないですね。できているところを見るようにします」とおっしゃいました。塾での様子を共有したことで、お母さんはその後心配せずに見守ってくれるようになりました。時間が経つにつれて、A君は「少しだけど、前より解けるようになった!」と笑顔を見せるようになりました。
人の良いところを見て付き合うことを「美点凝視」と言います。大好きなお母さんに、できているところに目を向ける視点で寄り添ってもらえることが一番の自信につながると思います。アドバイスは塾に任せて、どんな時も味方でいるという姿勢でいてあげてほしいなと思います。
画像:Adobe Firefly(AI)
2024/06/10 Category | blog