日常生活の中で”問題解決の機会”を見つけよう
先日の到達度テストで、考える力を問う問題が出されました。多くの生徒さんが戸惑ったかもしれませんね。でも、このような思考力を問うテストは今まであまり触れたことがないと思うので、いい経験になったと思います。なぜかというと、今の社会が抱えている複雑な問題に立ち向かうには、まさにこの「問題を解決する力」が欠かせないからです。
考える力を問う問題には、こういった特徴があります。
・ひとつの正解だけではなく、いろいろな答えがあり得ること
・様々な条件を整理する必要があること
・自分の考えをわかりやすく説明できること
つまり、実用的な思考力が求められます。こういった問題に慣れていくと、実際の生活で出会う難しい問題にも、柔軟に対応できる力が身につきます。
問題を解決する力を育てるのに一番大切なのは、好奇心を育むことです。好奇心は新しい発見や学びの原動力になります。「なぜ」という疑問を持ち、それを追求する姿勢が、問題の本質を理解したり、新しい解決方法を生み出したりする土台になるのです。
好奇心を育むには、新しいものに触れる機会を増やしたり、お子さんの質問に丁寧に答えたり、一緒に調べたりすることがいいですね。また、ただ批判するのではなく、「どうすれば良くなるかな?」と問題解決の視点を持つよう促すのも大切です。
親御さんや私ができることとして、お子さんの「なぜ」を大切にし、一緒に考える時間を持つことがあります。日常生活の中で問題解決の機会を見つけ、お子さんと一緒に取り組むのも良いでしょう。失敗を恐れずにチャレンジすることを応援し、いろいろな経験を通じて幅広い視野を養うことも大切です。
問題を解決する力は、一朝一夕には身につきません。でも、日々の学びの中で意識的に取り組むことで、着実に成長していきます。そんな時のヒントになる本がこちらです。『10歳でもわかる問題解決の授業』苅野進 著。本書が勧める「思考のフレームワーク」が、お子さんの好奇心を大切に育み、親と共に学び、共に成長していく手助けとなると思います。
問題課題に取り組むことは、子どもたちの未来への投資です。地域社会みんなで力を合わせて、次の世代の問題解決者を育てていきましょう。それは私たち大人の責任であり、同時に素晴らしい特権でもあるのです。
2024/07/09 Category | blog