浜松西高中等部の適性検査問題(平成28年度)を分析
今年は、浜松市学力調査の変貌ぶり、日本中に吹いている新しい入試問題のトレンドから考えると、浜松西高中等部の適性検査問題も大きく出題傾向が変わるのではないかと予想していましたが、蓋を開けてみればなんのことありません。傾向は例年通りでした。しかし、まったく同じではなく、じわりと難度が上がった印象は拭えません。早速分析してみたいと思います。
最近の傾向である「問題量の多さ」は今年も健在でしたね。そのため、限られた時間内にテストを仕上げられるかが問われました。実際に外部の受験生からは「時間が足りなかった」という感想があったそうです。
問題文を読む、問題を解く、判断するなど、浜松西高中等部の入試問題は、いたるところで「スピード」が求められます。こればかりは、普段から「スピード感」を意識した思考や行動をしていないと、本番の入試では対応できません。
これからの受験生への対応として、基礎学力のひとつになる「スピード」を鍛えることをおすすめします。
さらに続けると、この多い問題を読み解く力が試されます。入試問題全体に目を映すと、文字量の多さ、文字がテスト問題紙面に占める割合が極めて高いことが特徴です。普段から文字を読むことに慣れている必要がありますが、ゆえに豊富な読書量が求められます。しかし読むだけではなく、解かなければなりませんから「聞かれていることにきちんと答える」「筋道を立てて説明できる」など、論理的思考が問われます。読書も物語文ばかり読んでいたら、この力はなかなか身につきません。説明的文章も抵抗なく読める読書力が求めらます。
浜松西高中等部の問題の特徴である「書く力」は今年も求められています。適性検査問題全体に渡り、書かせる問題が配置されています。そして、作文問題。今年は抽象的なテーマが出題されていたので、作文が書ける生徒と書き慣れていない生徒は、大きな差がついたはずです。
まとめると、今年も一問一問は比較的簡単でしたから、出題が目立つ算数の問題を多く解いて入試に挑むよりも、その前段階である「分量を読み解くスピード」と「書く力」を鍛錬することが賢明です。これらの力がどれだけ備わっているかが合否の大きな分かれ目となりそうです。
これから浜松西高中等部を受験される方は参考にしてください。
★参考データ
平成28年度県立中学校入学者選抜
学校:浜松西高中等部
受験者数:511人(定員160人)
倍率:3.19倍(前年比0.11倍増)
2015/01/15 Category | blog