【3/11付】意見を育てるニュース教室 – 児童たちが見つけた報道の奥深さ
まなび研究所の「意見を育てるニュース教室」で、小川先生が指導する3月11日の授業では、児童たちが時事問題に鋭い視点を向ける姿が見られました。
小川先生の授業報告によると、この日の授業では様々なニュースに児童たちの関心が集まりました。特に「出生72万人 9年連続で最小」というニュースには、「浜松の人口より6万人も少ない出生数に、日本の将来に不安を感じた」という意見が出されました。また、「兵庫県知事の行動『不適切』と結論」の記事に対しては「なぜ知事がそのような行動をとったのか」という疑問が児童から投げかけられました。
授業の中で特に白熱したのは、兵庫県知事の記事についての議論でした。ある児童が「なぜこの新聞記事では告発して懲戒処分を受けた職員について『自殺』でなく『死亡』という書き方をしているのか」と問いかけ、報道の在り方にまで話題が広がったといいます。
この児童の鋭い観察眼を知って、私が思い出したのは「中身を読むな、背景を読め」という言葉です。この児童は単に記事の内容だけでなく、その書き方の背景や意図にまで思いを巡らせていました。このような深い読解力は、将来どのような情報に接しても本質を見抜く力になるでしょう。
小川先生が予想もしなかったような展開から新たな視点が生まれ、それに対して他の児童も意見を述べ合う姿は、まさに「意見を育てるニュース教室」の理念が実現された瞬間だったのでしょう。
児童たちは「アメリカ・ウクライナ首脳会談決裂」という国際ニュースや「カメムシから芳香剤 中学生挑戦」という身近な科学の話題にも関心を示し、それぞれの視点から意見を述べていました。
記事を読み、考え、意見を交わすという学びの過程で、児童たちは気づかないうちに思考力や表現力を磨いています。次回の教室でも、どんな気づきが生まれるのか、今から楽しみです。

2025/03/12 Category | blog