【3/18付】意見を育てるニュース教室 – 小さな勇気が花開いた日

まなび研究所の「意見を育てるニュース教室」で、3月18日の教室に小さな変化が起きました。小川先生からの報告によると、開講して3回目のこの日、ずっと意見を述べられなかった児童が初めて自分の言葉で思いを伝えたのです。

この日の教室では、児童たちは様々なニュースに関心を寄せていました。「東京大空襲から80年」の記事では、「約二時間で32万発の焼夷弾を投下するという規模の大きさに驚いた」という歴史への驚きの声が。「若者の犯罪 三年前の1.5倍」というニュースには「自分たちも若者だから同じ10代の犯罪が増えていることに興味を持った」と身近な問題として受け止める様子がありました。

他にも「50本限定即完売!10万円のうまい棒」という話題や、「東北新幹線 連結外れ緊急停止」という交通トラブル、「国内最高齢25歳ライオン死ぬ」という動物のニュースまで、児童たちの関心は多岐にわたっていました。

そんな中で、小川先生が「思い切って彼女に意見を促したところ、今回は臆することなく自分の意見を述べ始めた」とのこと。これまで発言できなかった彼女の変化に、他の児童たちも静かに耳を傾けていたといいます。

この成長の裏には、彼女自身の努力がありました。宿題の記録を見ると、記事を読むのに2時間かけ、読み方を28個、言葉の意味を30個も調べていたそうです。

私の好きな言葉に、「私たちは経験から学ぶのではない。経験を振り返ることから学ぶのだ」というのがあります。きっと彼女は前回まで発言できなかったことを静かに振り返り、今回こそはと心に決めたのでしょう。その清らかな決意が、新たな一歩を踏み出す力になったのだと思います。

児童たちが互いに意見を交わし、自由に考えを述べる雰囲気が、彼女の背中を押す役割を果たしたのかもしれません。小川先生が見守る中で、児童たち自身が創り上げていく授業の温かさが伝わってきます。

一人ひとりの小さな成長を大切にする「意見を育てるニュース教室」。次回はどんな対話が生まれるのか、今からとても楽しみです。


2025/03/20 Category | blog 



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