中学生の心に寄り添う – 思春期の親子関係を考える

思春期を迎えた中学生は、親に対して心を閉ざしがちになります。かつては何でも話してくれた子どもが、ある日突然、自分の内面を見せなくなる—これは多くのご家庭で起こる自然な変化です。

この時期の子どもたちは、表面上は親から距離を置きながらも、実は心の奥では「自分の話を聞いてくれる人」「困ったときにアドバイスをくれる存在」を強く求めています。彼らは自分の人生や生き方について深く考え始める時期でもあるのです。

まなび研究所での中学生へのコンサルティングでは、学習指導だけでなく、彼らが抱える様々な悩みや迷いに耳を傾けることも大切にしています。親に面と向かって話せないことでも、第三者には意外と素直に打ち明けてくれることがあります。

「叱られたり、言われたりすること、おそれてはいませんか。それだけ期待されているのです。その言葉を大切に受け止めて、自分の心を、微調整。だから、人は変われるのです。」

これは私がよく中学生に伝える言葉です。ある日、テスト前に勉強が手につかないと悩む中学2年生の男子がいました。話を聞くと、先日親から厳しく叱られたことが気になって集中できないようでした。彼は「親はいつも期待しすぎる」と不満げでしたが、一緒に考えるうちに「親が期待してくれるからこそ叱ってくれる」という視点に気づき、その後は前向きに勉強に取り組むようになりました。

思春期の子どもには、親とは異なる立場で話を聞き、時に共感し、時に励ます「第二の拠り所」が必要です。親子の間に緊張関係があっても、別の信頼できる大人との関わりを通じて、子どもは自分自身と向き合う力を養っていきます。

中学生という時期は、自我が芽生え、自分らしさを模索する大切な時間です。この時期の子どもたちが心を開いて対話できる環境を整えることは、彼らの健全な成長につながります。

親御さんにとっては戸惑うことも多い思春期ですが、子どもが自立へと向かう自然なプロセスだと理解し、見守る余裕を持つことが大切です。まなび研究所では、学習面だけでなく、そうした親子関係の橋渡し役としても、お子さんの成長をお手伝いできればと思っています。

困難を抱えているご家庭があれば、ぜひお気軽にご相談ください。一緒に考え、お子さんの成長を見守っていきましょう。


2025/04/03 Category | blog 



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