【4/8付】意見を育てるニュース教室 – 自分事として考える力

世の中で起きていることを「自分事」として捉える力。これこそが、子どもたちの視野を広げ、思考を深める鍵となります。

今週の 意見を育てるニュース教室 では、生徒たちが関心を寄せたニュースの傾向に特徴がありました。今治市の大規模山火事やミャンマーの地震など、災害関連のニュースへの関心が高かったのです。

「今治市の山火事が鎮圧されたけれど、565haもの土地が焼けたことを知って、もし自分の住んでいる地域で起こったらと考えると怖くなった」

この感想に表れているように、単に「山火事があった」という情報を受け取るだけでなく、「もし自分の住む地域だったら?」と想像を膨らませています。これは知識を自分の中に取り込み、思考を育てるための重要なプロセスです。

また、「宮内庁のYouTube配信開始」や「選挙ポスター品位規定の法改正」「高1教科書の生成AI記述増加」など、社会の変化を捉えたニュースにも目を向けていました。特に印象的だったのは、生成AIに対して「必ずしも良いと思わない」という自分なりの見解を持っていたことです。

私はよく「どんな壁も、少し離れて見れば登れる道が見えてくる」と言います。ニュースを通して社会を見つめることは、自分と社会との距離感を適切に保ちながら、課題解決の道筋を見出す練習になるのです。

生徒たちの学びの姿勢も素晴らしいものがあります。ただ授業に参加するだけでなく、記事に書き込みをし、わからない言葉に印をつけて調べ、発表する意見を付箋に書き込むなど、能動的に準備をしています。このような学習習慣は、単にニュース理解だけでなく、あらゆる学びに通じる基礎体力となります。

今後は、授業内でこうした課題への取り組み方について意見交換の機会を設けていきます。生徒同士が互いの良さを認め合い、取り入れていくことで、さらに学びが深まることを期待しています。

子どもたちが自分の頭で考え、意見を持ち、それを言葉にする力。これからの時代に必要なのは、まさにこの力ではないでしょうか。


2025/04/09 Category | blog 



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