池井戸潤から「視点」を学ぶ

 池井戸潤にハマっています。エンターテイメント性が高いストーリーが人気のようですが、私はこれとは異なるところに反応してしまいました。それは「経営者の視点」です。例えば社長は自分の想いを大事に抱いたり、10年先の会社の繁栄を見つめたりするのですが、部下たちは違います。今目の前で起きていることを見ている。この見ているところのズレが現実に起こりうることだったので、強いリアル感をもちました。現実社会でこのズレが摩擦を生み、トラブルに発展したケースをいくつも知っています。これは何も経営者だけでなく、班、クラス、チーム、家族などどんな組織のリーダーでも同様です。トップの視点が一点に凝り固まった時にその組織は崩れる。どんな組織でもトップを見ればその様子がわかる所以であると思います。
 意識が高い経営者の方なら、この本を読んで自分の行動を猛省するのではないでしょうか。ストーリーを楽しんでなんかいられないはず。いくつもの視点を増やせるオススメの一冊です。


2016/02/02 Category | blog 



« »